進学のために通る道のひとつの入試。入試には、一般入試・推薦入試などがありますが、近年ではAO入試を活用して進学する人も少なくありません。以下は平成29年度の入試に関するグラフです。
このAO入試というと一見、推薦入試と同じようなものと考えている人も少なくありませんが、厳密には異なる入試となっています。ではAO入試と推薦入試ではなにが違うのでしょうか?ここではAO入試と推薦入試の概念と違いをご紹介します。
AO入試とは
AO入試は「アドミッションズ・オフィス入試」の略です。学校側が定める「求める学生像(アドミッション・ポリシー)」かを基に合否を決める方式です。
そのメリットは
- ほとんどの場合、志望理由書と面接で受験できること
- 個性や実績、功績をアピールすることができる
- 学びたい大学や学部を選ぶことができる
- 強い熱意をアピールすることができる
- 学力に関係ないので平等にチャンスがある
などが挙げられます。AO入試は志望理由書と面接だけで受験できるケースがほとんどではありますが、大学や学部によって求める学生像が異なります。そのため募集要項も多種多様です。
例えば、国際系学部では「多様な文化の共生が必然となる今日の現代社会において、他者と積極的にコミュニケーションを取ることができる人」「豊かな個性と強い学習意欲を有し、主体的に取り組む姿勢を持っていること。」など、学力だけではなく学習意欲やグローバルな人材を求めていることがわかります。
学校・学部の求める学生像(アドミッション・ポリシー)に、どれだけ自分がマッチングしていることをアピールできるかがカギです。「求める学生像」は学校や学部によって大きく異なるため、どの学校が良いかはじっくり検討しましょう。AO入試は5月~8月にエントリーが始まります。2カ月~半年と時間をかけてじっくり行いますので、募集要項もしっかり確認をしましょう。
推薦入試とは
推薦入試の入学者比率では私立大学においておおよそ4割と大きな割合を占めていることがわかります。
推薦入試は主に「指定校推薦」と「公募制推薦」に分けられます。
「指定校推薦」は大学が指定した高校の生徒に出願資格が得られるものです。推薦枠は少人数制となっており、校内選考が実施されます。選ばれるには成績や課外活動の実績、生活態度が評価の基準となります。校内選考を通過することは難関ではありますが、推薦枠を勝ち取ることができれば、大学への入学も見えてくるでしょう。
「公募制推薦」は大学が求める出願条件を満たし、学校長の推薦があれば出願することが可能です。
公募制推薦の中でも「一般推薦」と「特別推薦」があります。
一般推薦は成績基準が設けられており、募集定員が多い入試です。
特別推薦はスポーツや文化活動で優れた実績がある学生や、部活動や委員会活動、ボランティア活動に携わった功績をアピールできる入試です。
推薦入試は、出願から合格まで約3ヶ月と短い時間で行うためスケジュール確認を行いながら進めましょう。
AO入試と推薦入試の違うポイント
AO入試と推薦入試の違うポイントは主に3つあります。
- 受験期間の長さ
- 求める能力の違い
- 推薦が必要かどうか
です。
AO入試では「求める学生像(アドミッション・ポリシー)」を重視し、マッチングしているかが大事な要素となります。推薦入試ではこれまでの実績や功績が求められます。
最近は大学へのAO入試も増えてきました。自分に合った入試方法で、志望校に合格できるよう早めに検討しましょう。